「くにたち上原景観基金1万人の会」立ち上げへ!呼びかけ人募集

 上原公子さんへの報復的スラップ訴訟と巨額の請求について、昨年末よりその理不尽さへの静かな怒りと、上原さんへの支援の輪が各地・各層の市民たちより広まってきました。私たち「上原救援市民勝手連」もその一つです。
 そこでこのたび、この広まりを受けて「くにたち上原景観基金1万人の会」を立ち上げ、様々な支援の声をできるだけ一つの声と力にまとめていこうという動きになりました。

 私たち市民勝手連も1万人の会に賛同・参加の上で、勝手連の役割を再整理しつつ、引き続き「勝手に」運動を続けていきます。私たちは困難な状況にさらされている沖縄や福島の市民とも結んだ、市民の自治を目指す立場から、この卑劣な市民自治潰しを逆手にとって、逆に彼らを慌てさせるような全国的な広がりを目指して奮闘していきます。
 以下、一万人の会準備会からの結成呼びかけ人の募集と、弁護団からの報告を掲載します。

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「呼びかけ人」のお願い

「くにたち上原景観基金1万人の会」準備会


 寒中お見舞い申し上げます。ご健勝にてご活躍のことと存じます。
 突然ですが、誠に残念なお知らせとご支援のお願いをさせていただきますことをお許し願います。
 最高裁判所は、昨年12月13日、上原公子さんが国立市から3,123万9,726円とこれに対する2008年3月28日から支払い済みまで年5分の遅延損害金の支払いを求められていた訴訟について、上原さんの上告を棄却・上告不受理の決定を下しました。これにより司法判断としては、上原さんの支払い義務が確定してしまいました。

 もともと明和地所が提起した裁判は、40mを超える高さの明和マンションに対して、国立市が「地区計画条例」をつくり、高さ20m以下にしようとしたこと等について、明和地所が「条例」と4億円の損害賠償を求めたものでした。市に対する損害賠償請求は2,500万円だけ認められて終結しました。
 事態は終わったかに見えましたが、2009年、数名の市民から、「市の損害は上原の不法行為によるもの、明和地所の同額の寄付は損害の補てんではない。上原個人に請求せよ」との住民訴訟が提起され、一審判決がこれを認めてしまい(一審では、明和地所の同額の寄付による損害の補てんの評価だけが争点)、二審で新市長が控訴を取り下げてしまったので「上原に請求せよ」という判決が確定しました。この判決に基づく裁判が本件裁判です。

 本件裁判では、一審判決は「景観保持という政治理念に基づく行為」であり「民意の裏付け」があったと評価し、議会の「債権放棄議決」を有効として上原勝訴となりました。が、二審判決は一転、上原が「住民運動を利用し」「議会や報道を予測した場所でマンションが違法であるような印象を与える」等違法行為呼ばわりし、また、議会の債権放棄議決があっても(地方自治法上首長が債権放棄議決の違法を主張するなら速やかに再議に付す義務がある)、1年半後の新市議会の「債権行使決議」により市長が請求することができることとなった等、地方自治体と現実を理解しない全く乱暴なものでした。

 最高裁判所の判断に大きな注目が寄せられました。最高裁は、憲法と地方自治法及び最高裁判例に照らして高裁判決を幾重にも検討すべきであったのに、すべての論点について事実誤認又は単なる法令違反の問題であって最高裁の審理の対象ではないとして判断を回避し、上告棄却・上告不受理の決定を下したのです。

 私たちは、この判決が全国の自治体首長に対して強い心理的制約を加え、憲法の保障する地方自治・住民自治の積極的姿勢を奪い、日本の地方自治を中央集権的地方行政に変質させる危険性を憂慮せざるを得ません。そして、私たちは、この司法の回答を深い悲しみと怒りをもって受け止め、心の内に燃え上がる白い炎をもって焼き尽くす決意で向き合うこととしました。

 具体的には、上原さん個人ではなく住民自治に課せられた負担として受け止め、国立市民と全国の屈しない住民自治運動に関わる皆さんに5,000万円の基金づくりを訴えたいと考えました。その主体として「くにたち上原景観基金1万人の会」(人格なき社団ないし一般社団法人)を立ち上げ、運動を短期間で大きく広げるために、各分野の著名な方々100人に「呼びかけ人」になっていただきたいと考えました。
どうか、私どもの決意をお受け止めいただき、「呼びかけ人」を引き受けていただけますよう心よりお訴えさせていただきます。

 尚、「呼びかけ文」はこのお願いと同様の内容を予定していますが、ご意見をお寄せいただければ幸いです。また、呼びかけ人の中から4~5名の方に代表をお引き受けしていただいたいと考えております。

2017年1月25日

「くにたち上原景観基金1万人の会」準備会
・くにたち大学通り景観市民の会 佐々木茂樹・小川ひろみ
・弁護団弁護士         窪田之喜
・一橋大学名誉教授       山内敏弘
・カタログハウス        斎藤 駿
・東海村前村長         村上達也

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ご報告とお願い

元国立市長上原公子弁護団


 歳末のお忙しい毎日をお過ごしのことと存じます。
 本日は、誠に残念なお知らせをしなければならない事態となりました。

 私どもは、皆さまから大きなご支援をいただき、国立市が明和地所に支払った2500万円の損害金を当時の市長であった上原に求償請求する裁判に対し、上原の諸行為は大学通りの景観保持のためにたたかった住民自治を実現する自治体首長の適法行為であり、議会が債権放棄議決をしていること、同額が直ちに明和地所から寄付されて市財政の損害は補填されているなどを主張してたたかってまいりました。

 一審勝訴、二審敗訴の後、上告審(最高裁判所平成28年(オ)第580号、平成28年(受)第734号事件)では、市議会での放棄議決とその1年6か月後の新市議会での行使決議の効力の関係(行使決議に放棄議決の効力を否定する力はないこと)を研究者の意見書を踏まえて論じた補充書(1)、明和マンションが違法であると指摘した高裁判決を引用してなされた議会答弁について、その答弁が「報道されて顧客が知り、営業損害及び信用棄損が生じた」とする高裁判決認定が両当事者の主張・立証もない「報道」認定した誤りが明白な審理不尽の違法をであることを指摘した補充書(2)を提出していました。

 さらに、地方自治に係る専門誌に緊急発表された研究者の高裁判決批判の論文をふまえた違法性と責任に関する補充書と、自治体首長経験者・現職8名の方から寄せられた意見書を踏まえた上告理由補充書、本人名による補充書の3本の補充書をほぼ完成させ、提出日を12月21日とすることも最高裁に予告して、最後の校正をすすめているところでした。
 にもかかわらず、最高裁は、12月13日、「上告を棄却」、「上告審として受理しない」を出し、それは翌14日昼、送付されてきました。全く思いもかけない事態でした。

 この結論は、国立の大学通りの景観保護をめぐって努力してきた国立市民と国立市、当時の市長上原の「オール国立」というべき住民自治の営みについて、これを憲法92条の地方自治の本旨・住民自治の観点から理解することを避け、債権放棄議決に対する最高裁判所判例に照らした判断も回避し、結果として日本の地方自治における自治体首長の役割を軽視し委縮させる、承服しがたい決定であると言わざるを得ません。

 国立大学通りの明和地所マンションをめぐる事件の核心は、国立住民自治がつくり上げてきた大学通りの景観保護の歴史をふまえ、明和地所マンション周辺の地権者が自らの土地利用に高さ制限を付す地区計画を提案し、これを受けた国立市議会がこれを条例化し、当時の上原市長がこれを実行した、全国的にもまれな市民の自治力による景観保護運動の前進にありました。その後のいくつもの訴訟を手段とする住民運動や、景観審議会からの明和地所に対する高さ制限勧告・公表などもこの地区計画条例にまで到達した住民自治の前進を反映したものでした。一審判決が上原の行為を「景観保護の理念」に基づくものと核心をとらえ、多くの研究者の論文でも住民自治による地方自治の前進、景観保護行政の前進として評価してきたものでした。

 これを見ずして、市長上原の集会での発言や、都行政に対する要請などを悪意をもって企業の利益や信用を棄損する違法行為呼ばわりすることは、およそ地方自治の本旨と現実を理解しない企業利益擁護に立った偏見でしかありません。高裁判決はその最たるものというべき判決でした。

 最高裁決定は、その高裁判決をすべて事実認定の問題として最高裁の判断の及ばないこととしてしまい、憲法上の住民自治や地方自治法の解釈適用及び最高裁の債権放棄議決に対する判例等に照らした検討を回避してしまったものです。
 一連の国立景観裁判で「景観利益」を法的保護に値する利益として認めた最高裁判所までが、このような乱暴な高裁判決を認めて自らの判断を回避したことに、司法の危機、とりわけ地方自治に対する憲法的な位置づけを欠いた軽視を感じざるを得ません。

 私たちは、この司法の回答を深い悲しみをもって受け止め、心の内に燃え上がる白い炎をもって焼き尽くす決意で向き合うこととしました。
 弁護団と国立住民運動の責任ある市民は直ちに会合し、「市民自治に投げ返された」課題として受け止め、住民自治の運動としてけじめをつける決意を固めました。
全国の首長や首長経験者、研究者など地方自治の本旨に基づいて、景観・まちづくりに努力してこられた方々のお力を借りて、国立事件で問われた価値を問い直し、司法のこの結論で委縮するのではなく逆にそれをばねにして地方自治の飛躍をはかる意気込みで前進したいと考えます。研究者の皆さんには是非研究対象として改めてとりあげ深めていただきたいと思います。シンポジウムの開催や出版などによって地方自治からの反撃の契機にしていただきたいと存じます。

 また、現実の賠償金については「上原個人に1円たりとも負担を課さない」、との決意で向き合うことといたしました。司法の無理解が「損害賠償金」と烙印を押したその金額について、私たちは、住民自治に課せられた負担として受け止め、逆に住民自治・景観行政を前進させる基金として位置づけ、国立市民と全国の屈しない住民自治の仲間の皆さんに募金をお願いすることといたしました。これまで多大なご支援をいただいてきたことに加えてのお願いで大変恐縮ですが、どうぞ、この決意をお受け止めいただきたく心よりお訴えさせていただきます。
 尚、募金は下記口座を専用口座として開設いたしましたのでよろしくお願いいたします。

2016年12月26日
元国立市長上原公子
弁護団(責任弁護士窪田之喜)

募金受付特別口座
みずほ銀行 日野駅前支店
普通預金口座 1222665
名義人 日野市民法律事務所 弁護士窪田之喜
*これはこの募金のために新たに開設した専用口座です。
なお、上原に請求額は金利含め、4500万円になります。

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ご報告

くにたち大学通り景観市民の会


 景観市民の会は最高裁での勝利に向けて、昨年11月半ばより、「不当な国立景観裁判に勝利するための基金」を立ち上げ、裁判支援のためのカンパをお願いしてまいりました。お願いの封書がお手元に届き、カンパを送ってくださった皆さまに、心から感謝申し上げます。
 ご存知の通り、その最中の12月13日、最高裁は、上原さんの上告を棄却する判決をだしました。
21日にも弁護団はいくつもの補充書の提出を予定しており、私たちも市民陳情に行く心づもりでしたので、不意打ちの上告棄却にかなり落ち込みました。長く被告の立場に立たされた上原さん、上原さんを支え続けた弁護団とご支援くださった皆さまの落胆を思うと、言葉もありませんでした。
 ともかく、11月半ばから12月20日までにいただいたカンパの結果は次の通りです。
 昨年末の20日、手弁当で闘いつづけた弁護団に、カンパとそれまで蓄積してきたものをまとめて40万円をお支払いいたしました。変わらぬご支援をいただきましたことに、重ねて感謝申し上げます。

■市民の会「基金」(ゆうちょ銀行口座)への入金状況と残高
 ・「基金へのカンパ」11/13~12月末  297,000円 
 ・弁護団へ支払(12/20)        400,000円 ⇒日野市民法律事務所

尚、上原さんに課された賠償金約4500万円を、決してひとりに払わせないとの決意から新たな会(「くにたち上原景観基金1万人の会」)をスタートさせる準備をしております。特別口座もすでに立ち上がり、先にお示しした通りです。出来ましたら、お心は、今後、そちらにお願いいたします。

・専用口座⇒みずほ銀行 日野駅前支店
・普通預金口座 1222665
・名義人 日野市民法律事務所 弁護士窪田之喜(くぼたゆきよし)

※尚、現在、ゆうちょ銀行や他のメガバンクなど、どなたにとっても振り込み安い銀行口座の開設を準備中です。


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