景観法のきっかけになり、
 日本中の市民運動を勇気づけたあの裁判から15年。
 当時の上原元国立市長が国立市から4500万円を請求される。
 しかも市民の要望で景観を保護したことを理由として。
 そんな事が許されてよいのだろうか?




■はじめに

 「市民の憩いと誇りである景観を守ってほしい!」いわゆる国立市景観訴訟は1年半に計23万筆もの署名を集め、上原市長と市議会はこの市民の要望に応えて、国立の象徴でもある桜並木に高さ制限条例を制定しました。それに対して大手マンション業者が起した損害賠償は15年後の今、国立市から上原さん個人に請求されています。上原さんはこの件で1円の利益を得たわけでなく、正規の手続きを踏んだ公務にすぎませんでした。

 市民側に立ち政策実行した市長が個人で賠償しなければならないとしたら、全国すべての改革を目指す首長は、いったいどんな方法で政策変更を実現するというのでしょうか?

 私たち勝手連は(そしてこのサイトを訪問した多くの方は)当時の景観運動からは部外者ではありますが、上原さんは国立市民はもちろん、福島や沖縄で困難に直面している人々を含め、一貫して市民自らの自治のために心を砕き、身をもって奮闘してこられました。それによって全国の多くの人々が希望を見出しました。

 市民運動とそれに応えた上原さんを潰すための、報復的スラップ(嫌がらせ)訴訟は許せません!ことはもう国立や上原さんだけの問題ではなくなっています。どうかあなたの力をお貸しください。

■事実経過

ふるさとを守れ 立ち上がった国立市民
 国立市の大学通りはみごとなサクラとイチョウの並木道が続いています。国立市民がみずから植え育ててきたこの美しい並木道は「新東京百景」や「環境色彩10選」、「新・東京街路樹10景」、「新・日本街路樹100景」等にも選定され、市民のいこいの場となっています。美しい景観は国立市民の誇りでもあり、市民みんなの共有の財産でした。

 ところが、あろうことかここに大手マンション業者による高層マンション建設計画が持ち上がったのです。「美しい景観が壊される!」と怒った市民たちが起ち上がり、建設反対を訴えました。反対署名は5万筆もあつまりました。そして1999年の国立市長選挙には市民の期待をになって立候補した上原公子さんがみごと当選!2003年の選挙でも1万7千票を超える得票で上原さんが再選されました。国立市民多数の「建設反対」の意志はここにはっきりと示されました。国立市議会も動きます。市民の請願に基づき、並木の高さ20メートルを超える建築を禁止する条例が議会によって制定されたのです。

市民自治に立ちはだかる東京高裁
 この国立市の民意はマンション業者にも伝えられました。ですがこの業者は市民の意思に応える道を選ばす、景観をめぐる裁判が始まりました。2件の裁判では地裁段階でともに住民側が勝訴。条例違反の違法建築を認めない判例を出し、マスコミや学者などからも画期的と高く評価されました。ところが、二審の東京高裁は同社が根切り工事(土地の水平化)に着手していることを理由にして、違法建築の中止を認めない逆転判決を出し、最高裁も審理なしでこれを追認したため、最終的に市民側の敗訴となってしまいました。

 この景観訴訟のあと、今度はマンション業者が、あろうことか市の高さ制限条例を不動産会社への「営業妨害」として国立市を訴えました。そして公判中に上原さんが任期満了で退任したあと、2011年に自公推薦の新市長が誕生すると、これまで市民の要望に応えてきた国立市は態度を一変。相手の主張を認めて裁判を降りてしまいました。民事訴訟なので、そのせいで明和地所側の勝訴となってしまったのですが、マンション業者は国立市から賠償金の約3100万円を受け取ると、すぐにその全額を国立市へ「寄贈」しました。この一連のやりとりは、まるで国立市とマンション業者とのあいだで取引きをしたかのような決着のしかたです。

めちゃくちゃな上原さんへの巨額「賠償請求」
 ところがこの「決着」で事態は終わらず、さらに国立市の自公市政は「マンション業者に支払った賠償の責任は上原さんひとりにある」として、損害賠償を求める訴訟を起こしたのでした。国立市民の民意や請願によって市議会が決議し、その決議に基づいて行われた適法な行政行為なのに、それを全部「上原さんひとり」に押し付けるなんてめちゃくちゃな理屈です。こんなおかしなことがあっていいのでしょうか?

 だいたいマンション業者は賠償金を受け取ると、すぐにそのお金を国立市へ寄贈しているので、国立市には1円の損害も出ていないのです。これでは賠償金の「二重取り」です。当然、一審は市側のこんな主張を認めず、上原さんが全面勝訴という常識的な判断をしました。それなのに、またしても東京高裁が理不尽な逆転判決。そしてやはり最高裁は審理もせずに昨年12月15日に上告を棄却し、上原さんへの賠償支払い命令が確定しました。その金額は利息も加わって4500万円になっています。

市民自治を目指す人々を押しつぶす目的 スラップ訴訟を許すな
 あまりにも非常識で理不尽な、不当判決と言わざるをえません。こんなことがまかり通れば、訴訟を起こされるのが怖くて、誰も市民の立場に立った行政を行なうことができなくなってしまい、地方政治はありきたりな地域のボス政治家による、中央べったりの利権調整しかなくなってしまいます。まさに国立市は巨額の負債を背負わせて、市民自治を目指した人々の象徴的な存在でもある上原さんを押し潰そうとしているのです。上原さんにかけられた、このような脅迫まがいの訴訟(スラップ訴訟)は断じてゆるせません。

 上原さんは国立市民だけでなく、平和を求める沖縄県民や原発被害に苦しむ福島県民など、全国の様々な問題を抱える市民といっしょにそれらの問題に積極的に取り組んできました。上原さんのそうした活躍に、全国の大勢の人々が励まされてきました。その上原さんを押し潰そうとする悪意に満ちた重圧のほんとうの目的は、全国で住民の自治を守ろうとしている人々から「希望」を奪い去ってしまうことです。

 市民の自由な発言や活動に対して 「オカミに逆らえば上原と同じめに合わせるぞ」 という「おどし」です。つまり、これは「あなたへのおどし」なのです。私たちは、このひどい仕打ちに決して負けるわけにはいきません。心の底からの怒りに燃えて、この圧力をはね返し「希望」を取りもどすために力をお貸しください。

■何が問題なのか?

あまりにもひどい!上原公子さんへの仕打ち!主な問題点

(1)市民の請願に基づく行政行為で「上原さんだけ」を訴えるのはなぜ?
 上原さんの行為は5万人にものぼる請願を起こした人々の願いと、国立市議会の決議にもとづいています。また市長選挙では1万7千人の有権者が上原さんを支持しています。いわば議会を含む国立市民の総意として行われた市民自治です。それなのになぜ上原さんひとりだけに「賠償」を押し付けるのでしょうか?二度と市民が立ち上がらないように、古い政治家たちによる市民運動への見せしめとしか言えません。

(2)市長としての正当な「行政行為」なのに「個人」を訴えるのはおかしい!
 大手マンション業者との景観訴訟は上原さんが個人で勝手に行なった行為ではなく、「国立市の意思」として、その行政手続を踏んで行なった、民主的で正当な「公務」です。それなのになぜ上原さん個人に賠償請求するのでしょうか? まるで上原さんが個人的に横領でもしたかのようなひどい扱いです!中央べったりの地域ボスたちによる、上原さんや市民自治に対する強い憎しみを感じざるを得ません。

(3)損害など1円も出ていないのに、「損害賠償」請求するのは二重取り!
 マンション業者は、受け取った賠償金をそっくり国立市に寄贈しているので、国立市は「損害」などまったく出ていません。それなのに上原さんに請求するのは「二重取り」ではありませんか!あまりと言えばあまりにも破廉恥なやり方と言わざるを得ません!

(4)今後、改革を目指す首長は市民目線の政策がいっさいとれなくなる
 総じて、先にも書きましたが、こんなことがまかり通れば、誰も訴訟を恐れて市民の立場に立った行政を行なうことができなくなってしまい、地方自治は市民から遊離した、ありきたりな地域ボスによる中央べったりな利権調整政治ばかりになってしまいます。それへの不満が高まっても、極右政治家による「改革」の名の元で、新自由主義的な弱い者イジメに不満が吸収される結果、市民の立場に立った自治は絞殺され、社会は何も変わりません。それこそがこのスラップ訴訟の最大の目的意識です。

 これは上原さん個人の問題でも、国立市だけの問題でもありません。上原さんは市民の願いと希望を受けて市長に当選、奮闘し、それ以降も沖縄や福島の人々に思いをよせ、心をくだいて活動されてこられました。そしてそれゆえにこそ、二度と市政が市民の手に渡らないように、全国で上原さんのような首長が出ないように、上原さん個人を報復的に血祭りにあげ、見せしめとして痛めつけることで、私たちみんなの希望を打ち壊して、絶望を与えようとしているのがこのスラップ訴訟です。

■あなたにできること

募金早期達成のための三ヶ条

上原公子さん1.景観市民の会への募金
 上原さん個人への4500万円という、全国でもまれに見る巨額で悪質なスラップ訴訟に身が震える思いです。これをはね返してゆくために、まず「くにたち大学通り景観市民の会」が呼びかける募金運動に、皆様からの協力を心よりお願いします。何としても全額を集めきり、わたしたちの社会正義を貫き通してゆきましょう。振込先は以下の通りです。

振込先 みずほ銀行 日野駅前支店
普通預金口座 1222665
日野市民法律事務所 弁護士窪田之喜 (くぼた ゆきよし)


 ネットで口座にアクセスできる(ネット銀行)方には、当然スマホ、携帯、パソコンなどからのネット振込にも対応しています。

 このような悪質な嫌がらせを、上原さん一人におわせることはできません。全国の市民で分担して叩きつけてやるべきだと考えます。
 そしてこの募金運動をを全国に広げ、今回のスラップ訴訟の経緯と内容を訴え、怒りを共有し、卑劣なやり方を逆手にとって、あらたな市民のネットワークを作っていきたいと思います。奴らが壊そうとしている希望を無傷で守りきり、そしてあらたな希望を!

2.上原さんに励ましのメールを送る
 アドレスは「景観市民の会」まで。同サイトの左バーに連絡先があります。

3.知り合いに広める
 是非あなたもこの運動にご協力ください。メールや電話、近くのお知り合いなどに広めてください。このブログなどをご覧になって、URLアドレスなどを広めてくださったり、毎日更新を確認してフェイスブックツイッター、あなたのサイトからのリンクなどで紹介、「いいね!」ボタンを押すなどご協力をお願いします。

4.勝手連に参加する、協力する
 私たち勝手連はまだ立ち上げたばかりで具体的な活動内容は煮詰まっていませんが、活動の予定や内容などのニュースは、随時このブログなどで報告していきます。ご都合のつく時に是非ご参加ください。このブログへの応援コメントなども積極的にお願いします。また、近日中に、内容を紹介するチラシを作成の予定です。その配布などで協力いただける方も募集します。

5.国立市に要望や意見を送る
 たとえば請求の放棄など。こちらにメールや郵便の送り先などがあります。送られる内容は短いものでもかまいませんが、くれぐれも丁寧な言葉で真面目な内容にしましょう。右翼の街宣車やネトウヨの嫌がらせコメントみたいなことはしないようお願いします。
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五十嵐 敬喜, 上原 公子

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